
メッシュWi-Fiとは何か?デメリットはある?使うためのポイントを徹底解説します!

Wi-Fiにはさまざまな種類があり、何を基準にして選べば良いかわからないですが、少なくともストレスのない環境は整えたいですよね。
本記事ではメッシュWi-Fiの概要や機能を解説します。また、メリットやデメリットも解説しながらメッシュWi-Fiを使用するのに向いている人を紹介します。Wi-Fi選びに悩んでいる場合はぜひ参考にしてみてください。
※本記事は2022年7月14日に更新されたものです。
現在の状況とは異なる可能性があることを予めご了承ください。
目次
メッシュWi-Fiが何かを知ろう!
メッシュWi-Fiは、メッシュ(網の目)のようにWi-Fiを張り巡らせることでより安定したネットワーク回線を利用できる技術のことをいいます。通信経路のどこかで障害が発生しても、障害地点を迂回し正常に通信できる障害に強く信頼性が高いのが特徴です。
自動で網の目のように通信経路を構成するため、ネットワークの構成に悩まず導入できます。ポケット型Wi-Fiのような商品名の響きがありますが、固定回線に関する用語です。
メッシュWi-Fiは、仕組みの検討が長く行われてきましたが、標準規格がなく、なかなか普及が進まなかったことも事実です。
メーカー各社は独自に開発を進め、基本的な仕組みは共通していても、異なる機能名が付けられ相互接続もできず、細かい部分では違いもありました。
しかし近年のスマートフォンなどの端末数が増加したことを背景に国際団体であるWi-Fi Allianceが定めた標準規格「Wi-Fi Easy Mesh」を発表。Easy Meshは、相互接続以外にも、容易なセットアップや、速やかなローミングなど、さまざまなメリットを実現しています。
また、Wi-Fi Allianceは、Wi-Fiの普及促進を図ることを目的としたグローバルに活動する業界団体です。公式サイトによると2021年8月時点で参画企業数は800社近くで、メッシュWi-Fiがさらに普及することが期待されています。
メッシュWi-Fiの役割や機能
メッシュWi-Fiの機能は「子機を置くことで、電波の届く範囲を広げる」ことです。家に引いた回線と直接つながっているWi-Fiルーターを親機(コントローラー)、親機と接続されている各Wi-Fiルーターは子機(エージェントやサテライト)と呼びます。
親機がネットワークを管理し、エージェントを通じて新しいネットワーク機器のメッシュWi-Fiへの参加を調整したり、スループットや信号強度、利用可能な帯域幅の情報を把握したり、通信経路が適切に維持されるよう最適化を行います。
スループットはコンピューターやネットワーク機器が単位時間あたりに処理できるデータ量のことです。つまり、親機が子機の電波をコントロールし、快適なネットワークを構成します。
親機のWi-Fiルーター1台だけでは、電波の届く範囲が限られます。Wi-Fiの電波が届く距離には限界があり、遮蔽物があると電波は弱くなることがあるのです。
2階建ての戸建て住宅なら、1階にルーターがあっても2階まで電波が届かず、Wi-Fiがスムーズに使用できるのは1階だけとなるケースも多く見られます。2階の部屋でWi-Fiを使用したいとき電波が悪いとストレスになりますよね。
メッシュWi-Fiの機能を活用すれば、電波の届く範囲を広げられるため、家の中でも場所を選ばず、快適にインターネットを利用できるようになります。家庭で2階に部屋がある人にとっては嬉しい機能といえるでしょう。
メッシュWi-Fiの役割は、子機を使用することによって遮蔽物が多い環境であっても快適な通信環境を整えることです。
メッシュWi-Fiの仕組み
メッシュWi-Fiの仕組みは親機を中心に、複数の子機を設置し、ネットワークを広げることで成立しています。親機から子機に対してはLANケーブルを使って有線接続、無線LAN接続のどちらも可能です。
Wi-Fi中継機との違い
中継機は、Wi-Fiルーター電波を受信し、改めて中継機が電波を出力することでWi-Fiエリアを拡大するものです。中継機では親機と中継機で接続をその都度切り替える必要があります。
たとえば2階建ての戸建て住宅の場合、中継機だと1階にいるときは端末を親機のモバイルルーターに接続し、2階にいるときは端末を中継機に接続するための切り替え作業が必要です。
つまり、手動で接続する機器の切り替えが必要だったのです。端末側からは、中継機の数だけ無線の接続先が見えますが、途切れそうになるまで変更されず、状況により自動で接続し直すことはありません。
しかしメッシュWi-Fiは親機と子機で1つのネットワークを形成しており自動で切り替わるため、切り替える手間が必要ないのです。
また、中継機の場合、Wi-Fiの通信はすべて親機が担っていたため、結果として親機の負担が増え速度が低下することありました。メッシュWi-Fiの場合は、子機も通信処理を行えるため、親機の負担が減ることも違いのひとつです。
もともとメッシュWi-Fiは、公衆Wi-Fiでの利用を目的にした技術です。本体との位置関係でWi-Fi電波の届く範囲が限られる中継器と異なり、メッシュWi-Fiは本体との位置関係に関係なく中継器よりも広範囲をカバーできます。
メッシュWi-Fiのメリットは?
メッシュWi-Fiを使用するメリットを大きく4つに分けて紹介します。
家の中であればどこでも安定したWi-Fiを使用できる
メッシュWi-Fiのメリットの1つ目は、家の中ならどこでも安定したWi-Fiを使用できる点です。
電波の届く距離を意識し間隔を空けてWi-Fi機器を置き、電波の届く範囲を広げることで、家の中で無線LAN接続がしづらくなる場所を減らせます。たとえ親機が部屋から遠い場所にあっても問題ありません。
親機と子機で1つのネットワークを構築していることから、1階にいても2階にいても親機に接続するか子機に接続するか考える必要はなく、安定したWi-Fi環境をつくることが可能です。
複数のWi-Fiデバイスに同時接続できる
メッシュWi-Fiのメリットの2つ目は、複数のWi-Fiデバイスに同時接続できる点です。
メッシュWi-Fiは子機も通信処理を行えるため、複数のWi-Fiデバイスに同時接続できます。中継機を使用した際のように通信速度が低下する心配も必要ありません。
設定が簡単
メッシュWi-Fiのメリットの3つ目は、設定や管理が簡単な点です。
親機と子機が同じ設定をメッシュWi-Fiでは共有するため、1つの機器を設定すれば親機と子機は同じネットワークを使用できます。複雑な設定はできないものの、Wi-Fiを使用する分には問題ありません。
最も安定したルーターにつなぎ変えてくれる
メッシュWi-Fiのメリットの4つ目は、自動で最も安定したルーターに接続を切り替え、速度が低下することを防いでくれる点です。親機と子機のメッシュWi-Fiの機器が連携しており、その場で最も電波状況のよい機器と接続できます。
メッシュWi-Fiのデメリットは?
メッシュWi-Fiはネットワークを広い範囲に届けられる便利な機能である反面、費用面や通信速度に関してデメリットもあります。
ルーターの台数に応じた電源や費用が必要
メッシュWi-Fiの1つ目のデメリットは、ルーターの台数に応じた電源や費用が必要である点です。メッシュWi-Fiは子機がそれぞれ独自のルーターとして機能するため、子機のルーターの台数分だけ費用と電源が必要になります。
また、中継機はどのメーカーの製品でも接続が可能ですが、メッシュWi-FiはWi-Fiルーター本体とメーカーや接続電波を揃えなければならないことも注意点です。メーカー間で互換性がないルーターも多いです。
そのため、Wi-FiルーターがメッシュWi-Fi非対応でメッシュWi-Fi対応の機器を揃えられない場合は、中継機を使うことになります。
広さの面で接続切り替えの必要がないワンルームに住んでいる場合は、メッシュWi-Fiに対応していなくても問題ないため、メッシュWi-Fiは2階建て以上の大きい家に住んでいる方向けといえます。
本体のルーターと比較すると通信速度は落ちてしまう
2つ目のデメリットは、メッシュWi-Fiは親機のみならず、子機も通信処理を行う点です。これはメリットである一方デメリットにもなり得ます。並列処理にて処理能力が分散してしまうことで、通信速度が低下することがあるためです。
なお、回線速度はGoogleのインターネット速度テストを使用して計測できます。
メッシュWi-Fiルーターの選び方

メッシュWi-Fiルーターを選ぶ際の基準を紹介します。
最大通信速度
最大通信速度は実行速度と異なり、理論上の最大速度のことをいいます。メッシュWi-Fiルーターを選ぶときは、表記されている最大通信速度ができる限り速いものを選ぶことが大切です。
最大通信速度が速いと通信速度が速くなる可能性が高いため、ルーターを選ぶ基準にするとよいでしょう。より高性能な機能を有しているものはWi-Fi6・MU-MIMO・IPoE(IPv6)などと表記されています。
Wi-Fi6は6番目のWi-Fi規格で最大通信速度が9.6GbpsとこれまでのWi-Fi5よりも通信速度が向上しています。理論上の最大通信速度は約1.4倍です。
MU-MIMOは複数の端末に同時通信でき、複数端末を同時に接続しても通信速度が変わらない技術のことをいいます。IPoE(IPv6)はIPアドレスの次世代規格といわれているものです。
最新のルーターにはこれらの機能を有していることが多いため、インターネットの速度を改善したいと考えている場合は、できる限り最新の機種を選ぶことをおすすめします。
同時接続台数
同時接続台数は、Wi-Fiルーターに同時接続して通信できる端末の台数のことです。同時接続が多いほどたくさんの端末に接続できますが、接続できる台数が多いことを選ぶ基準にするのは注意しましょう。
場合によっては数台接続しただけで速度が落ちることもあります。ルーターを選ぶ基準で重要なのは、何台までなら速度が落ちずに接続できるかという点です。
同時接続台数はアンテナの数、トライバンド対応の性能を見ることで判断できます。メッシュWi-Fiの場合は、アンテナ数は4~8本程度のものがあり、アンテナ数の多いメッシュWi-Fiほど同時接続しても速度が落ちにくいです。
トライバンドとは、3つの電波のことを指します。Wi-Fiには5GHz帯と2.4GHz帯の電波を使っていますが、従来のWi-Fiルーターはデュアルバンド(2つの電波)であり、5GHz帯と2.4GHz帯で1つずつの電波しかありません。
そのため、接続する機器が増えると負荷が集中していました。トライバンドは2.4GHz帯1つと5GHz帯2つの合計3本の電波を飛ばすことで、速度と安定性の両方を向上させる機能です。
動画視聴を多くする家庭では動画配信サービスの利用に適している5GHz帯が2つあるトライバンド対応のルーターを選ぶほうがよいでしょう。
推奨間取り
メッシュWi-Fiは機種ごとに性能が異なるため、利用できる範囲の推奨間取りが定められています。多くは3LDK~4LDK、中には120㎡、150㎡と面積で表記されていることもあるので注意が必要です。
事前にご自宅の間取りや床面積などを調べておくと、ルーターを選ぶ際の参考になるでしょう。
Wi-Fiの周波数の違い
Wi-Fiは2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯が使用されています。2.4GHz帯は障害物に強く壁越しでも電波が途切れにくいのが特徴ですが、5GHz帯は障害物に弱いものの通信速度が速いです。
ルーターの近くでWi-Fiを利用する場合は5GHz帯に接続し、離れた部屋で使用する場合は2.4GHz帯に接続して使い分けると、より快適に使用できるようになります。
また、製品の中にはバンドステアリングという2つの周波数帯のうち電波が良好なものに自動で切り替わる機能が付いているものもあります。
ビームフォーミング
広い家では親機、子機の設置場所からも離れた部屋でWi-Fiを使用したいと考えることもあると思います。
離れた部屋でつながりにくさを感じるならビームフォーミングの機能に対応したルーターを選ぶとよいでしょう。ビームフォーミングは無線通信で使われる技術の1つで、特定の方向へ電波を送信し、特定の方向から電波を受信できる機能です。
通常Wi-Fiで使われる電波には、指向性がなく全方位へ電波を送信します。ビームフォーミングでは電波が飛ぶ方向を制御し、特定の方向に電波を集中することで電波強度を高め、安定した通信を可能にする役割を担っています。
またビームフォーミングが利用できれば、壁や家具などの障害物があっても安定したWi-Fi接続が可能です。さらに電波が届く方向をコントロールさせることで、他の送受信機との電波の干渉を抑えるメリットもあります。
MU-MIMOとビームフォーミングは、すべての環境で効果が保証されているものではありません。メッシュWi-Fiルーターだけでなく受信する端末側も対応していないと効果を発揮できないため、対応端末は事前にチェックしておきましょう。
メッシュWi-Fiルーターイチオシ10選
ここからはネット上の評判や口コミを参考にして、メッシュWi-Fiルーターのイチオシを10選紹介します。国内メーカーは説明書の見やすさやサポート体制に力を入れているところが多いです。
はじめてWi-Fiのルーターを購入する人でも初期設定やトラブルの際も対処しやすいでしょう。海外メーカーは用途ごとに特化した製品が販売されています。
Google「Google Nest Wi-Fi」GA00822-JP
Googleから販売されている「Google Nest Wi-Fi」は、対応の間取りの広さや優れた拡張機能が特徴です。推奨の間取りは拡張機能を活用して最大210㎡です。
サイズは手のひらに収まるほど小さく、白くて丸いデザインはインテリアとしても馴染みます。Wi-Fiルーターとして以外にも音声アシスタントとして動作し、スマートホーム化を目指している方におすすめのルーターです。
また、GoogleのスマートディスプレイにWi-Fi情報のQRコードを表示することが可能です。小規模なお店や打ち合わせなどで外部の人が来ることが多い場合、簡単にWi-Fiを利用してもらうことができ、便利な機能になっています。
BUFFALO「Air Station connect」WTR-M2133HS/E2S
BUFFALOから販売されている「Air Station connect」WTR-M2133HS/E2Sは、コスパを最重視する場合におすすめのメッシュWi-Fiです。大手メーカー・BUFFALOは、対応製品を組み合わせて利用できる独自のメッシュ機能が特徴的な便利な機能となります。
トライバンドにも対応しており、4Kの大容量通信にも対応しています。専用のアプリを使用すれば接続するべき中継機の場所かわかる機能がついています。自宅でどこにWi-Fiルーターを置くべきか悩んでいる方や、初心者の方であっても使用しやすいです。
TP-Link「DecoX20」AX1800
TP-Linkは価格の安さが魅力の海外メーカーです。商品ラインナップが豊富で用途ごとに選びやすいことが特徴で、中でも「DecoX20」AX1800がおすすめです。
TP-Linkが手がける製品は、改良を重ねてユーザー目線に立ったものになっています。メーカーテストの結果によると、Wi-Fi6対応、ウェブの閲覧45台、4Kでのストリーミング5台など、家のWi-Fiルーターとしてほしい要素が備わっているとのことです。
また、HP上では実際のテストで「DecoX20に150台以上の端末を接続してもパフォーマンスを維持したまま利用可能である」といった結果が出たと記載されています。一般的な家庭で150台も接続することはないものの、それだけ軽快なネットワークが楽しめるのです。
TP-Link「DecoX90」AX6600
TP-Linkから販売されているTP-Link「DecoX90」AX6600は、ハイエンドモデルでWi-Fi6対応、最大4.8Gbps※と通信速度は折り紙付きです。
AIメッシュという機能を搭載しており、機械が自動学習して最適な子機や回線を選択してくれるため、自ら回線を変更する手間が省けます。大手通販サイトを参考にすると、実売価格は50,000円を切っており、ハイエンドモデルを購入したい方におすすめです。
※ベストエフォート方式のため、通信環境により実際の通信速度は変化します
I-O DATA WN-DX1167GR」
I-O DATAから販売されている「WN-DX1167GR」は親機と子機あわせて10,000円前後で購入できるメッシュWi-Fiで、メッシュWi-Fiをまだ試したことがない場合におすすめの製品です。
独自機能の360コネクトを搭載していますが、Wi-Fi6には対応しておらず、最大通信速度が867Mbps※と速度を追い求めたい方にはおすすめできません。
無線LANを有線接続できるLANポートが4つもあるため、有線で接続することが多い方にとっては便利なメッシュWi-Fiです。
※ベストエフォート方式のため、通信環境により実際の通信速度は変化します
ASUS「Zen Wi-Fi AX Mini」ZenWFi AX Mini(XD4)
ASUSから販売されている「Zen Wi-Fi AX Mini」ZenWFi AX Mini(XD4)は、スタイリッシュな見た目が特徴的な製品です。
ASUSは台湾のメーカーですが、製品名の由来が禅からきており、余計なものをそぎ落としたデザインでカラーは白と黒があります。
Wi-Fi6にも対応しており、ASUS製の他のシリーズのモデルとも接続可能、AmazonのAlexaとも連携が可能など、充分な機能を持っています。スマートホーム化したい方の選択肢のひとつになるでしょう。
LINK SYS Velop「MX5300」
以前AppleはAir MacというWi-Fiルーターを販売していました。Air Macは2018年に販売終了していますが、その後Apple StoreではLINK SYS Velop「MX5300」が売られています。
つまり、Apple純正のルーターがない現在はAppleの推奨するメッシュWi-Fiルーターと捉えることができます。ルーターは真っ白でシンプルなデザインになっており、パソコンはMac、スマホはiPhoneなどApple製品を主に使用している方にはおすすめです。
NEC「Aterm WG1200HP4」
NECから販売されている「AtermWG1200HP4」は形状が特徴的で、同社の看板シリーズAtermの製品です。
メッシュWi-Fiにも対応しており、自宅でNEC製のAtermを使っている場合はAtermWG1200HP4を利用するとメッシュWi-Fiの切り替えが簡単にできます。
エレコム「WMC-DLGST2-W」
エレコムから販売されているWMC-DLGST2-Wは子機とのペアリングを自動で行う初心者でも扱いやすい製品です。壁掛けができる珍しい形状で、高いところにも設置できます。
遮蔽物を避け通信速度を低下させずに使用したい方におすすめです。
NETGEAR「OrbiWi-Fi6」RBK852
NETGEARから販売されている「OrbiWi-Fi6」RBK852は、ハイエンドモデルにはなりますが、大人数で大量通信を行っている家庭におすすめの製品です。
同時接続でも速度が落ちにくい、有線LANポートが最大2.5Gbps※に対応、IPv6対応など、ハイエンドモデルに相応しいスペックにはなっています。大手通販サイトの実売価格は70,000円前後と高額ですが、家族で快適にインターネット環境を利用したい方は検討してみてください。
※ベストエフォート方式のため、通信環境により実際の通信速度は変化します
メッシュWi-Fiに向いているケース
メッシュWi-Fiに向いているケースをそれぞれ紹介します。
部屋が広い・多い家に住んでいる
メッシュWi-Fiが向いているのは部屋が広い、多い家に住んでいる人です。2階建ての戸建て住宅や大きなマンションの場合は遮蔽物も多く、Wi-Fiルーター1台だけだと電波が悪く通信速度が遅いケースが見られます。
壁にレンガやコンクリートが使用されている家でもメッシュWi-Fiは動作します。しかしメッシュWi-Fiも万能というわけではありません。ルーターの接続性が低下する可能性があるため、メッシュWi-Fiユニットを通常の家よりも多く設置する必要があります。
大量のデバイスを使っている
大量のデバイスを使っている人もメッシュWi-Fiはおすすめです。家の中にさまざまな通信機器がある場合、中継機を使用してそれぞれの端末に別のWi-Fiを繋ぐのは面倒ですよね。
高画質動画の視聴やオンラインやゲームなどの大容量のデータ受信を行う方もメッシュWi-Fiを使用すれば、複数のデバイスに同時に接続でき、デバイスごとにWi-Fiを変更する必要もなくなります。
また、スマートホーム化するには家中どこでもWi-Fiがつながっている環境を整備しなければなりません。
メッシュWi-Fiを使用し、家中のどこでもWi-Fiを使用できる環境を整え、ルーターを設置するついでにスマートホーム化を実現することも可能です。有名なものはAmazonの AlexaやGoogle Homeがあげられます。
ひとつのルーターでは接続しづらい
ひとつのルーターでは接続しづらい環境がある人はメッシュWi-Fiに向いています。一方で普段からネットサーフィンやリモートワークに不都合がない速度で一部だけにWi-Fiを届けたい方は導入コストを抑えられる中継機で充分な場合もあります。
メッシュWi-Fiに向いていないケース
メッシュWi-Fiに向いていないケースを紹介します。当てはまる場合は無理にメッシュWi-Fiの導入を検討する必要はありません。
通信速度を重視している
向いていないケースとしてまず挙げられるのが、通信速度を重視している場合です。メッシュWi-Fiは親機と子機どちらも通信処理を行うため、並列処理になります。
処理能力が分散することで通信速度が低下することがあるため、通信速度を最重視する人には向いていません。
ワンルームなど、小さな部屋に住んでいる
次に向いていないケースは、ワンルームや1Kなどの小さな部屋に住んでいる場合です。メッシュWi-Fiは基本的に部屋が広い・多い人に向いています。ワンルームの場合、ルーターはひとつだけで充分です。
速度が遅い場合は、ルーターの位置を変更したり、契約している回線を変更したりして、通信速度の改善を図りましょう。
通信速度を改善する代表的な方法が、ルーターの位置を変更して電波の吸収を防ぐことです。電波は物体を透過しますが、物体に吸収されて減衰します。水回りのそばに置かないことや、壁や床から距離をとることで通信速度が改善される可能性があります。
メッシュWi-Fiの代表的なQ&A
ここではメッシュWi-Fiをご自宅や職場に導入するときに考えられる疑問点に事前に回答します。他にも質問がある場合は、メッシュWi-Fiを販売している会社に問い合わせてみましょう。
3階建てでも問題ない?
3階建てでもメッシュWi-Fiの利用には問題ありません。しかし1階、2階、3階とそれぞれ親機または子機を設置する必要があるので注意しましょう。
多くが1階に親機を設置し、2階3階が子機というパターンになっています。メッシュWi-Fiは親機1台と子機1台の2台セットで販売するのが一般的です。3階建ての場合はそれでは足りないため、別に子機をもう1台購入する必要があります。
メッシュWi-Fiのルーターはどこで購入できる?
メッシュWi-FiルーターはAmazonのようなECサイトや家電量販店で購入できます。
Amazonのレビューを参考にする、詳しい店員に話を聞くなど、使用用途に応じて自分に合ったメッシュWi-Fiルーターを選ぶとよいでしょう。
有線の接続はできる?
有線の接続は可能です。親機も子機も有線LANがついていますが、Google Nestは一部のメッシュWi-Fiルーターには有線LANがついていません。
とくに子機についていないことが多く、有線LANがついていないメッシュWi-Fiを選ぶ場合は、親機を使うことになります。
メッシュWi-Fiを使う時におすすめのWi-Fi回線は?
実質の月額料金がお得なものを選ぶようにしましょう。実質的にかかる料金は、各種特典を差し引いた月額料金+初期費用です。
基本的な月額料金はもちろん、キャッシュバック額やセット割など、各社のサービスを確認したうえで回線を選びましょう。
なお、家族割が適用されるケースもあるため、家族で同じ回線を使用している場合はセット割を検討しましょう。回線の契約には契約期間の縛りがあるもの、縛りはないが月額の費用が高額になるものなどさまざまです。
引っ越す可能性が高い方は契約期間の縛りがないメッシュWi-Fiをおすすめします。
まとめ
メッシュWi-Fiは子機を置くことで1つの回線で電波の届く範囲を広げられるものです。メッシュWi-Fiは部屋が広い方や多い方にとくに向いています。
手動で切り替えなければならない中継機と異なり、自動で切り替える機能が備わっています。
自宅でWi-Fiが届かない部屋があり、切り替えが面倒と感じている方は、メッシュWi-Fiを使用することで快適なインターネット環境を整えることが可能です。
Wi-Fiの利用状況に合わせてメッシュWi-Fiの導入を検討してみてください。
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